投球の到達時間を頭にいれておく

投球の到達時間を頭にいれておかないとバッターはタイミングを合わせることが難しくなる。(打者はこんなに短い時間の間に球を見て打つ打たないを考えたうえでコースをスイングしている)

18.44メートルから140キロメートルの投球がされた場合、0.44秒でホームベースに達する。

人間の能力として、140キロの球が投じて打つ打たないを判断するのに0.1秒、さらにそれを行動に移すのに0.1秒を要する。つまり、残り
0.24秒でバットを振らなければ、140キロの球を打つことはできない。計算上は残りの0.1秒でバットを振らなければならないが、これは現実的に難しいこと。

だからバッターはこれを「判断してから振っている」のではなく「打ちにいきながら判断している」。だから、一流バッターになるほど、こうした原則を踏まえて、実際に140キロの球を打つことができる。

バッテリー間の距離が16メートルの少年野球では90キロを想定した場合は、小学生のピッチャーで考えると、0.64秒でホームベースに到達する。

身長とパフォーマンスの関係性

150センチ以上になればパフォーマンスが上がる

コーチングの知識として、「小学生は、背の高さとパフォーマンスが比例する傾向にある」ということも頭に入れておく必要がある。簡単に言ってしまえば、背が高い選手ほど力があり、打っても投げても目立つ。ほかの選手と比べて発育発達が早く、バットを振る力やボール投げる力が備わっていると考えることができる。

特に球速に関しては150センチを超えると、グンと伸びる。一方で興味深いのが、制球に関しては、130センチ台がもっとも高い数値を残した。球をコントロールする能力だけは身長とは相対関係を持たない。(身長が小さい時に大きい選手を上回るためにはコントロールを磨くことがその可能性を高めることになるかもしれない)

ただし、背が低いからといってコツコツ野球(バントやゴロ打ち、コントロール重視で置きにいく投球)ばかり練習してたのでは、今後身長が大きくなった時に強くバットを振れない、強い球を投げられないとなってしまうため、指導者は将来を見据えた指導をすることが必要である。

子供に備わる回遊性を活かす

子供に何かをやり続けてもらう時はまず、子どもが飽きない工夫をすることが大切である。子どもはひとつのことにずっと集中することができず、飽きっぽいところがある。特に未就学児は、自分の興味がないものはすぐにやめてしまう。お父さんがキャッチボールに連れ出しても、1~2分で飽きてしまい、砂いじりを始めるなんてことも珍しくはない。子どもは飽きっぽい」「興味があるものをぐるぐる周る」という回遊性があるという特徴を生かして、遊びながら体を動かせる場を作ることが必要である。

例えば、日本野球科学研究会では、未就学児や小学生を対象にした野球教室を行った際に、外野には遊びながら体を動かせる場をもうけたが、そこでも回遊性を意識したメニューが入っていた。バットをおでこにつけてぐるぐる回る「ぐるぐるバット」、前転、ケン・ケン・パ、バック走、トランポリンジャンプなどが、1周の中に用意されていた。ケン・ケン・パをずっとやり続けるのは大変だが、短い時間で次々にメニューが変わっていくと、子どもは楽しみながら取り組むものだ。メニューとメニューの間を、自然に走るようにもなるので、運動量を確保することができる。